第150章

アリシアは小指の指輪を持ち上げ、そのまま言葉を継いだ。

「この指輪、ただの収納指輪じゃないの。中の空間がとても広いし、まだ封印されている区画もある。継承の記憶を学んでいけば、その封印も少しずつ解けていくわ。……この前の海獣の肉も、封印が解けたあとに出てきたものよ。ほかにも、いろいろ厄介なものが入ってる。大魔導師のふりをするくらいなら、十分だわ」

「獅鷲の群れを眠らせたのは麻酔薬。そこはエイモスから、もう聞いているでしょう」

アリシアは、演技が得意なほうではない。嘘をつく腕前だって、せいぜい人並みだ。

けれど長年、表情を動かさずに生きてきた癖が、こういうときに助けになる。少なくとも...

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